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季節のよろこびを知らせてくれる街角の花屋のように、新しい出会いと少し遠くの世界への想像力をもたらしてくれる。
そんな物語をお届けします。

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イタリアの夏_ Vol.1イタリア人にとってのVacanza(ヴァカンツァ)とは?

イタリアの夏_ Vol.1イタリア人にとってのVacanza(ヴァカンツァ)とは?

イタリアの夏。8月になると、ミラノにはミラネーゼが居なくなり、どこのおうちを見ても在宅の気配がなく、いつも朝晩構わずどこかしらから聞こえてくるおしゃべりの声もなく、静まり返っているミラノです。それもそのはず、イタリアはヴァカンツァシーズン。みながこぞって、2~3週間ほど海や山で過ごすのです。 地中海やアドリア海の穏やかな海に囲まれているイタリア。何しろ、海で愉しむひとが多いのです。夏の終わりには、日焼けした老若男女が街に戻ってくるのですが、会話はもちろんヴァカンツァがどんなに愉しかったかに尽きるのです。 イタリア人にとって、なくてはならないコトがナターレ同様ヴァカンツァなのです。 そんなマーレ(海)でのヴァカンツァについて、今回は少しお付き合いくださいませ。   Sardegna(サルデーニャ島)のCala Caterina Beach   Spiaggia di Punta Molentis   イタリア人は、マーレで一日中、基本何もしないで過ごすのです。暑くなったら海で泳ぎ、そして休憩。太陽が真上に昇ればランチをたべて、そのあとはお昼寝。Spiaggia(ビーチ)でおしゃべりや読書、そしてクロスワードパズルなどをしながら、日焼けにいそしんでいるのが普通の光景です。   日焼けしたり、おしゃべりしながらゆったり時間をすごすビーチ   太陽が強い時は木陰でお昼寝。素敵なご夫婦。年を重ねてもお2人でヴァカンツァ   この基本、ただただゆっくりと過ごすヴァカンツァ。イタリア人の慣習とはいえ、「8月はイタリアはヴァカンツァで何も動かない!」と全世界がアクセプトをしており、それに合わせて仕事を調整し、また世界のセレブまでもが魅了され毎年ヴァカンツァを愉しむイタリアの夏。今更ながら再度、これほどまでに長きにわたり、変わることなくヴァカンツァ文化が脈々と受け継がれているのかと、イタリア人夫に問うてみたのです。 イタリア人にとっては、自分のアイデンティティを見つめなおすタイミングで大切なこと。何もしない、何も考えないのがヴァカンツァ。仕事のことも忘れ、自分を癒すこと。そして解放すること。これが出来るのがヴァカンツァで、この時間があってこそ、また次へ進める。 と、なんとも驚きの回答が。ですが、なんとなくセレブがイタリアで過ごすのも納得してしまったという。 この何もしないという習慣は、遡ることローマ時代から、OZIO(オッチオ)という言葉として存在していたようで、直訳だと「怠惰」ですが、その時代、それぞれの自由時間という意味だったようです。Vacanzia(ヴァカンツァ)の言葉も、語源はラテン語でVuoto(ヴォート)からきているようで、意味は「空っぽ」です。 ようは、何もしないということのようです。 ローマ時代からの慣習だったとは、あっぱれですね。   サルデーニャ島産のビールとともにゆったり時間   今夏、訪れたSardegna(サルデーニャ島)。地中海西部に位置する、イタリアではシチリア島に続く大きさの島です。地中海とティレニア海に囲まれた、美しいSpiaggiaがある島です。 少し、サルデーニャ島の「食」のご紹介。   サルデーニャ島の特産品「Bottarga(カラスミ)のパスタ   サルデーニャ島で食後酒といえば、「Milto」(ミルト)。島に自生するミルト(ベリー系)の実で作られたリキュール。ドルチェは、伝統的なカーニヴァル時に使用するマスクをイメージ。...
庭のこと

庭のこと

日々のアトリエに向かう前に、ふと自宅の庭に出ることがあります。 ほんの短い時間でも、草木の気配や風の匂いにふれると、肩の力がふっと抜けるような気がして。 この庭は、僕にとってそういう場所です。   (先日の子どもの日にて。毎年の鯉のぼりは私も楽しみにしています。)   この庭には、私の幼少期に祖父が贈ってくれた梅の木があります。他にもミモザや金木犀、柚子やいちじく、そしてレモンの木も。季節が巡るたびに、それぞれが違う表情を見せてくれるのが楽しくて。 春には花が咲き、初夏には青々とした葉が光を受けて揺れるのを眺めたり。そんな時間の中で、なんとなくヒントをもらえることがあります。仕事で立ち止まったときも、この庭を歩くだけで不思議と心がほぐれたり。 いくつかの木がある中で実はレモンの木は、一度も実をつけたことがありません。   (写真中央の葉がついていないのがレモンです。ガリガリ過ぎてピントも合いません。。) でも、理由ははっきりしていて――毎年、アゲハ蝶が卵を産みにやってきて、その幼虫がレモンの葉をきれいに食べ尽くしてしまうんです。 普通だったらがっかりするかもしれませんが、なぜかうちに来るアゲハ蝶たちは人に警戒心がなくて、鼻先をかすめるように飛んできたりする。それがかわいらしくて、いつしか愛着が湧いてしまったんですよね。 「レモンの木は、アゲハ蝶のマンションになってるんだ。美味しがってもらってる!」 そんなふうに思って、もう実がならなくても気にしないことにしています。 実際、レモンがなくても庭は十分に豊かで、毎年の訪問者を迎えられることこそが嬉しいなと感じています。   この子は既に葉がなくなっているレモンの木で呆然としていたので、二本隣の柚子の木に引っ越させました。柚子でも良いみたい。) ものづくりの根っこって、こういうところにもあるのかもしれません。 目に見える成果だけを追いかけるんじゃなくて、そこにある時間や過程を愛おしむ。 庭の木々や蝶たちが教えてくれた、そんな気づきの話でした。   (ガリガリになったレモンの木を眺めていたら、その脇にアップルミントが大きくなっていたので炭酸水に入れて飲みました。人生ってこういうことで良いのかも。)
柴犬と夕陽

いざ、青森へ!〜青森旅(後編)

リーオがくれたチャンスをありがたく受け取り、犬たちと一緒に青森へ向かうことに!5頭を車に乗せて、片道800km超えの9時間の旅。 卒業式は3月1日。2日前の2月27日、13時に出発しました。 旅の記録 • 2/27 16:30 栃木県  那須高原SA• 2/27 21:40 宮城県  長者原SA• 2/28   3:45 岩手県  滝沢PA着• 2/28   8:30 青森県  津軽SA着 那須高原SAドッグランのあるSAはありがたい!   那須高原SA 長者原SA   長者原SA可愛いお尻   3/28 朝 岩手県滝沢PA出発。除雪された雪の量が長和町と全然違う!   津軽SA雪の高さ!   ドヤ顔笑   雪が多くて嬉しそう!   午前中、一足先に新幹線で青森入りしていた長男に少し会い、その後 浅虫温泉へ♨️   浅虫温泉気になっていた海鮮丼1人で定食屋に入ることも40歳をすぎると余裕です。...
リーオ、ありがとう 〜青森旅(前編)

リーオ、ありがとう 〜青森旅(前編)

保護犬の活動を始めるきっかけとなった、譲渡会で一目惚れして迎えたポインターのリンリン。その頃、小学6年生だった長男が、この春、高校を卒業しました。 長男は中学から青森県の学校に進学し、サッカー部の寮で厳しい環境の中で過ごしてきました。中学1年の終わり頃に新型コロナウイルスが流行し、学校行事の多くが中止に。だからこそ、「何が何でも卒業式の晴れ姿を見に行きたい」と思っていました。   リーオをどうするか そんな中、気になったのはリーオのこと。リーオは、能登半島地震で被災された訓練士兼保護活動家・Kさんからお預かりしているボーダーコリーです。     1歳頃から強い噛みつきがあり、保健所に持ち込まれて飼育放棄されました。 この犬種のレスキューをしている団体が引き取り、ボランティアの預かりさんや訓練士、トレーナーのもとを転々としましたが、誰にでも噛みついてしまう…。最終的に、Kさんの師匠である訓練士のもとへ託されました。 しかし、数年前に師匠が亡くなり、Kさんの元へ。そして今回、Kさんが能登半島地震で被災されたため、避難が必要なくなるまで JAZZY DOG LIFE でお預かりすることになりました。   リーオは推定16歳のハイシニア。暑い夏に一度動けなくなりましたが、涼しくなるにつれて回復。しかし、1月15日に再び立ち上がれなくなり、食べず、飲まず…1月18日、静かに息を引き取りました。     最後の最後まで、「人間の世話になんかならないからね!」という強い意志を持った子でした。次に生まれてくるときは、自由に生きられる姿で生まれておいで! 人間と暮らすために作られ、商品として販売された命たち。どうか、その命が終わるまで、大切にしてほしいと心から願います。      
シベリアンハスキー・ムーの物語

シベリアンハスキー・ムーの物語

ムーはまだ4歳。 80代の男性が、バスでショッピングモールへ行き、勢いで買ってしまったそうです。 今まで何頭もハスキーを飼育していたとはいえ、「後先考えずに迎えるのはどうなんだろう」 と正直思います。そして、簡単に売ってしまう側にも大きな問題がある のではないでしょうか。 飼育環境は決して良いとは言えませんでした。 • 外飼い• 何度も脱走経験あり• 近隣からの苦情も発生 さらに、外飼いだった子が 室内で生活することへのハードル もありました。   いつも元気。去勢手術後のエリザベスカラー姿。   寒ければ寒いほど元気!   ブラジルのみなさーん   ムー、家の中で暴れる! 初日は、家の中に入れると ベビーゲートを壊すほどの暴れっぷり。 こういう場合は、「たっぷり運動 → 室内へ」 をひたすら繰り返し、「ご飯を食べて、ゆっくり寝よう」という流れを作っていきます。 このプロセスには 時間がかかります。強制的に抑え込む方法もありますが、それは 「その場しのぎ」 にしかなりません。犬が我慢し続ければ、いつか限界が来ます。 そして、もっと強い恐怖や圧を与えないと、言うことを聞かなくなるでしょう。私は、犬との関係を大切にする方法を選びます。   美しい   可愛い。可愛いすぎる。シベリアンハスキーが人気なのわかります。...が、本当に暑さに弱い。日本の夏大丈夫なの?   食は細いのですが、このラム缶はお気に入り♪   ムー、ついにトライアルへ! 今では運動の時間を少し減らしても、家の中で落ち着いて過ごせるようになってきました。  そして、4月頭からトライアルへ!長和町より雪が多い地域ですが、雪が大好きなムーにはピッタリの環境。 ムー、幸せになってね。  ...
プードルのプーちゃんの物語

プードルのプーちゃんの物語

プーちゃんは、飼い主さんが亡くなられて、親族によって保健所に持ち込まれました。 その際、「噛み癖がある」と言われていましたが、保健所では特に問題なく過ごしていたそうです。 その後、保護犬の譲渡活動を始めた友人たちがプーちゃんを引き出しましたが、強く噛み付くようになり、JAZZY DOG LIFEでお世話を引き継ぐことになりました。   犬は環境(人・場所など)が変われば行動も変わる。 これはトレーニングの際によくお伝えしていることですが、プーちゃんはあまりにも変わりすぎて思わず笑ってしまうほど。見た目は平気そうでも、新しい環境に順応するために必死に頑張っていたのだと思います。 そして、とても賢い。 譲渡会では噛み付く素振りも見せず、来場者に愛想を振りまき、見事新しいご家族のもとへ。もちろん、里親様もプーちゃんをよく観察し、どんな状況が苦手なのかを理解したうえで、噛む経験を積まないような生活環境を整えてくださっています。 プーちゃんを温かく迎えてくださった里親様には、心から感謝しています。   譲渡会   里親様と譲渡会後に公園でお散歩甘え上手だなぁ笑   私は抱っこするのに数ヶ月かかりましたがトライアル初日にすんなり!甘え上手すぎ笑   一見可愛い写真ですが40kgのシェパード、ブラックちゃんが愛用しているボールがお気に入りのプーちゃん。顎の力鍛えなくていいよー笑   小さくてもイヌ!走るの大好き。   これも大型犬用のおもちゃなんだよ、プーちゃん   人とコミュニティケーションをとるのは大好き   基本甘えん坊。   プードルは被毛が伸び続けるので、ブラッシング、シャンプー、カット、ブロウをこまめに行わなければなりません。 収容された時もとても綺麗だったプーちゃん。トリミングサロンは、「知ってるわよ」という感じで、お利口さんなんです。もちろんトリマーさんがプーちゃんを見ながら、苦手な部分は優しく声をかけながらゆっくりと行なってくださっています。 理解のあるトリマーさんにも感謝。   森の別荘地🌳優しいパパとママのおかげでプーちゃんの新生活は順調のようです!    
ワイルドすぎる引越し!

ワイルドすぎる引越し!

2月の初め、雪が降る中での引越し。 うちの主人は変なところでケチるんです。 「引越し屋はリーダー以外プロじゃないから、お金払いたくない」……バイト経験があるからって、全部自分でやろうとするのはどうなの?(笑) とはいえ、空き家バンクで購入した家なので、とりあえず必要なものだけ運び、新生活をスタートしました。   夜逃げみたいな引越し   家の中が暖かい!! みんながぬくぬくしていて、その姿が何とも愛らしい。 でも、前の家に戻ると……(極寒)ちょっと荷物を取りに行くだけでも寒すぎる。外より寒い。「人が住まなくなると、こんなにも冷えるものなのか……」家もまるで生き物のようです。   標高700mから1000mへ    朝日も気持ちいい   レスキュー活動も続いています。   コラムをお休みしていた間に、トイプードルとシベリアンハスキーのレスキュー がありました。 どちらも保健所に持ち込まれた 飼育放棄 の子たちです。 日本では、数千円払えば 保健所に持ち込んで飼育放棄ができてしまう という現実があります。 ただし、対応は地域によってさまざまです。 • 「殺処分しますよ!」と持ち込みを思いとどまらせる地域• 「ご自身で何とかしてください」と突き放す地域(結果として山や道端に捨てられることも……)•   譲渡活動に力を入れている保健所や愛護センターもある 私も全国すべての状況を把握しているわけではありませんが、地域ごとの対応に大きな差を感じます。       施設が完成し、新しい環境での生活がスタートしました。 これからも、犬たちの自由と福祉を大切にしながら、レスキュー活動と活動を持続可能にするための事業、株式会社JAZZY DOGも続けていきます。 JAZZY DOG...
お久しぶりです!ついに施設が完成しました!!

お久しぶりです!ついに施設が完成しました!!

@NORIAKI HANAOKA 皆さま、お久しぶりです。前回、活動理念について熱く語ってから、気づけば3ヶ月が経っていました。 そしてついにーー 1月末、施設の引き渡しが完了しました! 3年と35日。長い歳月をかけて、長野県小県郡長和町に 犬たちのための理想的なシェルター が誕生しました。 このシェルターでは、犬たちの自由と福祉を最優先に考え、「本来の行動がとれる自由」 を大切にしています。     施設の特徴 ☑︎広大なドッグラン ー たっぷり走れる広いスペース ☑︎屋内運動場 ー 天候に関係なく運動できる ☑︎床暖房完備 ー 冬でも快適に過ごせる ☑︎犬が自ら入れるシャワー室 ー ストレスなく体を清潔に保て ☑施設と住居が一体化 ー 24時間体制で犬たちを管理。   玄関は二重扉で安全を確保。   屋内運動スペース。天井からの光がとても気持ちいい。   屋内運動スペースからシェルター入り口。   離隔室。感染症対策もバッチリ。   シェルターも二重扉。   シャンプー室。犬が自らシンクに入れる設計に。   こちらは個室4部屋大部屋2部屋離隔室1部屋シャンプールームスタッフルーム倉庫  ...
CHINDI HAORI

CHINDI HAORI

こんにちは。muni*(ムニ)の武田です。 2025年、今年もインドへ行ってきました。 年明けのインド行きを決め、 ようやくスタートをしようと思っています。 muni*(ムニ)を今年もどうぞよろしくお願いいたします。 ・ muni*で新たなハオリが 一つ登場しました。 オーバーサイズ、異国と日本が混濁したデザイン、 そして均一ではない色彩の生地。   Chindi Haori(チンディ ハオリ) col: One Of Kind(一点物) size: Free price: ¥59,400 (with tax)   チンディ、は現地の言葉でスクラップという意味だそう。 色々布地を使った製作を進めていくと、 どうしても余るハギレ。 これをヨコ糸に織り込んだ布地。       マハシュトラ州、ウッタル・プラデーシュ州で 慣行されているこの生地は、 伝統として、マットや敷物に再構築される。 通常廃棄になる織物に新たな命を吹き込み、雇用も生まれる。...
〜素材(髪質)を活かすとは〜②

〜素材(髪質)を活かすとは〜②

こんにちは。美容室「LIfT(リフト)」のBAMBI.です。2025年初めてのブログ更新になりました。遅ればせながら、本年もどうぞよろしくお願いいたします。さて、前回のブログでは私がまだ独立する前、サロンのお客様の悩み解消する為に提案してきたメニュー(カラーやパーマなど)が、結果的にお客様の髪質を更に低下させ、逆効果となってしまった辛い経験についてお話しさせていただきました。このことがきっかけで、私は自身のサロン、LIfTをオープンしました。   この経験を経て、美容師として独立後に私はお客さまの髪質を徹底的にカウンセリングし、髪質が低下している場合には、ヘアカラーやパーマをお断りするようにしました。また、ブリーチは頭皮へのダメージが非常に大きいため、ポリシーとしてお受けしないことにしています。髪が弱る原因は、過剰なパーマやカラー、老化、ストレスなどが考えられます。私の美容室では、髪質が低下してしまったお客さまには、カットでボリュームを出す提案をし、くせ毛のお客さまにはその特徴を生かしたヘアスタイルをおすすめしています。パーマ液を使わずにカット技術を最大限に活用し、悩みを軽減する方法をご提案しています。そして、このような方針で美容師をしている中で、私が出会ったのが「ヘナ(Henna)」という植物です。ヘナは髪色を染めるだけでなく、くせ毛を落ち着かせたり、髪にハリやコシを与えたり、弱った頭皮や髪を回復させるなどの効果が期待される、唯一の自然なトリートメントです。   そして、このヘナの良さを知っていただき、日常で使いできるヘアケアアイテムとして開発したのがヘナエキスをメインに配合した、today for MAY(トゥデイフォーメイ) のシャンプーとトリートメントになります。LIfTでは、髪が健康的な状態に戻るお手伝いをし続け、お客さまのお役に立てればと思っています。本日もここまで読んでくださりありがとうございます。
Buon Natale e Buon anno _ イタリアより Vol.2

Buon Natale e Buon anno _ イタリアより Vol.2

イタリアのクリスマスは、まだまだ続いています。クリスマス当日の25日から26日にかけては、ショップはほぼクローズし、街は日本の元旦のように、静寂に包まれます。家族とターボロ(食卓)を囲み、クリスマスを祝し、レガーロ(贈り物)を交換するのが、25日の過ごし方です。日本では、クリスマスが過ぎると一斉に新年の準備に向けて、クリスマスのイルミネーションから新年を迎える厳かな景色に街並みが一変しますが、ここイタリアではクリスマスシーズンが新年1月6日・エピファ二アの祭日までなので、まだまだ街中がクリスマスイルミネーションで煌いています。 イルミネーションと同様に、イタリアのクリスマスシーズンには、欠かせないものがあります。それは、伝統的菓子パネットーネです。 24日を含めると、何せ家族や友人たちとターボロを囲むことが多いのですが、必ずと言っていいほど、ランチやディナーの〆は、パネットーネ。クリスマス前ともなれば、パティスチェリア(ドルチェのお店)は大忙しで、自分のお気に入りのパネットーネを何個も抱えているミラネーゼが街中に溢れています。 それもそのはず、年末年始ももちろんパネットーネが〆のドルチェなのですから。 そんなイタリア人が愛してやまない、パネットーネについて、今回は少しお付き合いください。 冒頭のパネットーネは、ミラノの200年以上続く老舗カフェ「マルケージ」のウインドウを飾っているパネットーネです。 何しろ、クリスマスはパネットーネ、パネットーネ、パネットーネなのです。そして種類も様々。     こちらは、トラディショナルなドライフルーツのパネットーネ。   ショウガとドライフルーツにレモンクリームのパネットーネ。   これほどまでにイタリア人が愛してやまない、パネットーネ。その由来は諸説あるようですが、ミラノのとある領主のクリスマスの晩餐に、本来作るはずだったドルチェの失敗作をやむを得ずターボロに出したことがパネットーネのはじまりだとか。今では、もちろんイタリア全土で定番となっています。 兎にも角にも、イタリア人にとっては長きに渡り、家族から受け継がれている、クリスマスには無くてはないない、〆のドルチェなのです。そして、パネットーネに纏わる会話が永遠に続くのです。     パネットーネとワインなどをお供に。   パティスチェリアだけではなく、イタリアのファッションブランドの多くが展開していることからも、パネットーネがイタリアにとっては大切なものだということがご理解いただけるかと。   数年前より、いち早く展開しているDolce & Gabbana。   ETROは、大きなコーナーにて。   モスキーノは2種類のパッケージにて展開。   これほどまでに、イタリア人にとって大切なパネットーネなのです。イタリア人夫に改めて、あなたにとってのパネットーネは?と尋ねてみたところ。 「一年が無事に終わって、あー今年も家族でパネットーネを食すことができたと思える、一年の〆のご褒美みたいなものかなー」と。まさに、イタリア人にとってパネットーネは自分へのレガーロなのです。     Tanti auguri...
Buon Natale_ イタリアより  Vol.1

Buon Natale_ イタリアより  Vol.1

12月のイタリアは、イタリア人にとって一番大切なNatale_クリスマス。 行き交うひとたちが “Auguri“(おめでとう!)、 ”Buone Feste“ (素敵なホリデーシーズンを!)と、互いにNataleを祝す素敵な言葉を、あちらこちらから耳にします。そして、街中が煌めいてるイタリアの12月は、その美しさに圧倒されるのです。 今回は、そんなイタリアミラノのクリスマスシーズンのレポートです。   世界で一番美しいとも称されるミラノのヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアのクリスマスツリーはどのブランドが飾るのか、毎年注目の的。今年はDIOR(パルファム)が輝きを放ち、ミラネーゼはもとより、世界中から訪れた人たちを魅了しています。ちなみに昨年は、GUCCIだったのも印象的でした。     また、ギャレリアからほど近い、ミラノのランドマークでもある百貨店「リナシェンテ」も、美しいイルミネーションが、人びとを魅了しています。 こちらでも今年はDIORがNataleに華を添えているかのようです。       そして、何といってもミラノ大聖堂・ドゥオモのツリーは、ミラノを象徴するかのように、他を圧倒する存在感。27.5メートルに及ぶオーセンティックなツリーの煌きとドゥオモの共演は、素晴らしく美しいのです。     このシーズンは、街を散歩しているだけで、美しいイルミネーションに出会える「毎日がレガーロ。」です。 みなさま、素敵なクリスマスを! Buon Natale a tutti!