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季節のよろこびを知らせてくれる街角の花屋のように、新しい出会いと少し遠くの世界への想像力をもたらしてくれる。
そんな物語をお届けします。

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Noël(クリスマス)準備

Noël(クリスマス)準備

あっという間に11月も終わりに近づき、冬時間(10月末頃から日本との時差が今までの7時間から8時間)になってから、気の滅入るようなグレーの曇り空が続き、日々寒さが増して…21日、パリでは初雪が降りました。  さて今年はハロウィン前からクリスマスツリーやそのデコレーション用オーナメント、アドベントカレンダーetc…クリスマス商品を多く目にします。  既にショーウィンドウはクリスマス仕様になっているところも多いですが、もうすぐ花屋さんの店先では沢山の"もみの木"が売られ、シャンゼリゼ通り(11月24日に点灯式)をはじめ多くの通りでイルミネーションが施され、ますますクリスマス一色になってくることでしょう。  毎年我が家では本物のもみの木ではなく、片付けが簡単なプラスチックツリーと場所を取らないウォールツリーの2つを飾っています。今年はまだ何色をメインにどんな風に飾りつけしようか決まっておらず…。とりあえず毎年少しづつ集めているツリー用オーナメント、(統一感の全くないチョイスですが)3つ購入しました。  パリ市庁舎横にあるデパートBHV(Bazar de l‘hôtel de ville)ではクリスマス関連商品売場が10月中旬にはできていました。売り場の前に立ったときのワクワク感、あれもこれもとカゴに入れたいところですが、結構なお値段なので写真だけ撮って。  どうしても気になるものは後でもう一度見に行って購入しようかと…。売り場に置いてあったツリーも色々と参考になります。    [↓今回購入した3点(アイスクリーム、サンタ、馬車)と今まで集めたオーナメント]    [↓ウォールツリー用に作ったオーナメント]    [↓BHV店内のクリスマスデコレーションとオーナメントの数々]    [シンプルな瓶に小さいライトを入れて飾るだけでも素敵だなぁと]    [↓この重量挙げグマが気になっていたのですが、後日行ったらもう売り切れに…]    [↓ヨガサンタも]     さて、1ヶ月近く経ってしまいましたが、先月末のハロウィンの話題も少し。前述したとおり、今年は10月中旬からクリスマス関係のものを多く目にしてハロウィンにちなんだショーウィンドウをあまり見かけませんでした。  ネットなどで検索してみるとフランスでハロウィンが本格的に入ってきたのは90年代後半とのことですが、30年近く経った現在もそこまで根付いていないように感じます。  個人的にはコロナ禍前に一度仮装をした子供達のグループを見たことがありますが、その1回のみ。パリの街中で渋谷のようなお祭り騒ぎになることはなく、自宅に友人を呼んだり、またはテーマパークやクラブのイベントで楽しむ人が多かったのかもしれません。  [↓今年私が見かけたのは本屋さんとチョコレート屋さんのハロウィンショーウィンドウ]    [↓近所のスーパーではなんともやる気のないハロウィンコーナーが…購買欲をあまりそそられないというか…]    [↓娘が通う学童保育所掲示板に張り出されていた週の予定表もハロウィン使用に。  内容もオバケや魔女などのマスクを作ったりとハロウィンにちなんだものも多く]    自宅では(完全に私自身が楽しんでる感は否めませんが)、娘に季節感は味わってもらおうと壁にハロウィンモンスターツリーとガーランドを作って飾っています。  毎年少しづつ作り足したり、買い足したり。 ...
JO de Paris 2024 – パリ五輪 Ⅱ

JO de Paris 2024 – パリ五輪 Ⅱ

前回に引続きこの夏のオリンピック•パラリンピックの様子を少し。    近所のよく行く公園がパブリックビューイング会場となっていました。この公園、夏期バカンス中は 毎年人もまばらで静かなのですが、今大会期間中はオリ•パラにちなんだ催しが盛り沢山で スナックやクレープ、アルコールを含めたドリンクの売店もできておりビールを片手に画面の前に陣取ってる 近所の人や、子供を遊ばせつつ大画面で流れる競技に見入る親御さん達でいつもにはない賑わい。  (この地区ではこの公園を含めた2か所がパブリックビューイング会場となっていましたが、 期間中一日あたり約5千人、トータル18万人の来場があったそうです)      園内の催しはというと小さい子供から参加できるスポーツ教室、色々なジャンルのダンス教室またはプレゼンテーション、オリ•パラにちなんでいるのかは疑問ですが、お絵描き教室•演劇•地区のカルチャースクールによるファッションショーまで。スケジュール表も↓。   [↓“大会のコンセプトでもあった地球環境問題に配慮”して古着を再利用して製作した服のショー]   オリンピック終盤では、自転車ロードレースのコースでパリ北側、サクレ・クール寺院前を通り丘を下って我が家の近所も通ると聞き、また男女共に日本人の選手が出場されていたので国旗を持って応援へ。  さすがツール・ド・フランスの国、自転車競技ファンも含めた沢山の人が応援に来ていて生の迫力と歓声、 かなりの盛り上がりでした。  続いてパラリンピック。開会式2日前にはトリコロールカラーの煙を出しながら飛行する航空機(←国内で 行われる式典の際の定番)が予行練習で我が家の上空を凄まじい音で通り過ぎて行き。  9月初旬(大会が終わったら見れなくなってしまうと)チュイルリー公園に設置された聖火台が 夜空に浮かぶところを見る為モンマルトルの丘へ。  [↓日が沈んで沢山の人達がその瞬間を持つも、まだ空が明るく浮かぶ気配なし]   [↓日没から約1時間後、やっと浮かぶも丘から聖火台までの距離が遠すぎて ほんの少ししか動いていないように見え…「もう少し上がる」「上がらない」のやりとりをしている間も もう動かず… イマイチ感動もなく終了。もっと近くに行って見るべきでした…]    [↓他の日に友人がチュイルリー公園付近で撮った写真、断然キレイです]   [↓遠くに見える聖火台よりも夜のライトアップされたサクレクール寺院が素敵でした]    9月8日、パラリンピック閉会式当日はパリ郊外の競技会場スタッド•ド•フランスがあるサンドニまで散歩。  今思えば天候も良く、Tシャツで過ごせたのは今年はこの日が最後だったかもしれません。  パリを出てクリニャンクールの蚤の市を通り過ぎ進んでいくと景色•雰囲気は一変、HLMと呼ばれる公団住宅が 建ち並び、オフィスや倉庫なども多くなってきます。  個人的にこの辺りを歩く時は緊張するというか、少し警戒モードに入ります。  というのも移民が多く住むことでも知られるサンドニやその周辺地域は昔から治安が悪いと言われており、 泥棒やスリ、ひったくり(←これらはパリ市内でも同様ですが)、また公団住宅街の一角が薬物売買の温床に なっていたり、それに絡んだギャング同士のいざこざがあったり。なんとなく怖い感じが漂うエリアです。  一方でパリ市内の住宅物件が高すぎる為、開発が進んでいるサンドニ周辺地域で物件購入する中産階級の若いカップルや家族も増えており、場所によっては雰囲気が良くなっているようです。  今回のオリ•パラ開催でかなり街も整備されて明るくなった印象ですが、治安まで良くなったのかは微妙…。  そんな地区にある選手村付近にはまだ関係者や選手らしい人達も。閉会式会場まで送迎するためでしょうか、  相当な数の警官と何台もの無人の市バスが選手村前に列をなしていました。  [↓選手村の幾つかある入り口のひとつ]  [↓バスの列とそれを誘導していくであろう警察バイクの列]  [↓中心の大きな白いビル、以前はオフィスなどが入っていたこの建物は2000年代から空きビルとなり 今回の大会に合わせてホテルなどが入り復活。下は2023年2月頃、工事が始まっていましたが まだ廃ビルのような佇まい]    大会終了後、交通規制も終わって街中で警備に当たっていた警察官の数は一気に減って日常が戻り。  オリンピック開会式で衝撃的な演出のあったセーヌ川、コンシエルジュリー周辺も静か。    2030年冬季五輪がフランス•アルプス地方に決定したとのこと。再びどんな盛り上がりをするのか楽しみです。...
JO de Paris 2024 – パリ五輪 Ⅰ

JO de Paris 2024 – パリ五輪 Ⅰ

こちらは気温もぐっと下がり暗くて長い冬が近づいているのを感じます。 7、8 月と2ヶ月間の長すぎる夏休みが終わり、子供も新しい学年になって 1 ヶ月 クラスの雰囲気にも慣れてきたようです。   さて今夏のパリはオリンピック•パラリンピックの 2 大イベントで過ぎていきました。 日本で寝不足になりながら観戦された方も多いことと思います。 前もってチケット抽選予約に申し込んで購入していたでわけでもなく、始まる直前でチケットを探してみたものの、見たいと思う競技は高額なものばかり…。 私の競技観戦はもっぱらテレビ、または近所の公園が市内の十数ヵ所に設けられたパブリックビューイング会場の 1 つになっていたので、子供を遊ばせつつ公園のスクリーンでの観戦でした。また一応雰囲気は味わっておこうと関連する場所の幾つかへも行きつつ。 大会が終わって時間が経ってしまいましたが、 こんな過ごし方の中で見たこの夏のパリ、オリンピック•パラリンピックを2回に分けて綴ってみたいと思います。   《8 月某日》 始めに、スケボーやブレイキンの競技会場のあったコンコルド広場へつながるシャンゼリゼ通り一帯から。     会場周辺は通行止めや交通規制が多く、車を利用している人たち、この辺で仕事をしている人たちにはかなり不便なことになっていましたが、通りのど真ん中を歩けることは滅多にないのでとても気持ち良く。 大音量で流れている Kool&The Gang の《Celebration》にテンションも上がります。     普段はアート系の展覧会が多く開かれるグラン・パレもフェンシングやテコンドーなどの競技会場に。   通り横の公園を抜けセーヌ川沿い、コンコルド広場の競技会場を横目に聖火台のあるチュイルリー公園へ。    ...
『朝カフェ』

『朝カフェ』

5月某日 平日、子供を幼稚園へ送り届けたあと週に1~2回晴れでも雨でも寒くても近所のカフェのテラスへ。 その日の気分でよく通っている居心地の良いカフェ数件から一つを選んで。 滞在時間30~40分。 息抜きができて、道行く人を見ながらイラストのインスピレーションを得られる、 自分にとって必要な場所と時間です。 この時間帯は人が少なくて静か、人と人との距離感があって心地良く。 来ている人たちも ・仕事前にさっとカフェとクロワッサンで朝食を済ませていく人 ・パソコンを前に黙々と仕事をする人 ・のんびりと新聞や本を読んでいる人 ・たまに子供を送ったあとでしょうか、数人で会合をしているパパ・ママさん達 など…ちなみに店内のカウンターはだいたい常連さんたちが集まってお喋りを楽しんでいます。 今日のカフェはいつも白シャツにネイビーのニットとチノパン、笑顔の素敵なムッシューがサービスしてくれる’’Chez Ginette’’にてcafé crème(4.8€)を。 ここは小さなマドレーヌが一緒についてきてちょっと嬉しい。       メトロのすぐ近くにあるので、朝は駅へ向かう通勤の人達を見ることができて今朝も気になる人が結構いました。 あっ、この人と思ったら気になる特徴だけ急いでデッサン(ノートを忘れた日にはティッシュに…)。 写真を撮るときもあるのですが、カメラを準備している間にもう行ってしまっていたり、 やはりカメラを向けるのは気が引けてしまうこともあり。で、デッサンするのが一番早い。      これらを後で(記憶も頼りに)描き直し、フレームやフレームマットも一緒にこんな感じで仕上げます↓こちらは以前、パリ市内移動中に見かけて気になった人達。  <*グレーを着こなす女の子。パンツのラインが素敵でした>   <*駅のホームでメトロを待っていたお兄さん。体のデカさとアフロのボリューム感…迫力!!>”Chez Ginette” の向かいに小さな公園があり、その入口に【ご自由にお取りください】の本棚が出来ていました。近所の人達が要らなくなった本を置きに来たり、 持って行ったり、パリの公園では時々目にします。子供の絵本から、個人的には頭がクラクラしてしまいそうな難しそうな本まであり。 「こういうシステム良いよね」と本を手に取って吟味中のマダム、(断りを入れて)写真を撮らせてもらいました。        ・   Brasserie Restaurant Café ”Chez Ginette”       www.chezginetteparis18.fr  ・   カフェの向かい側の小さな公園 “Square Joel Le Tac”