Columns

季節のよろこびを知らせてくれる街角の花屋のように、新しい出会いと少し遠くの世界への想像力をもたらしてくれる。
そんな物語をお届けします。

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シベリアンハスキー・ムーの物語

シベリアンハスキー・ムーの物語

ムーはまだ4歳。 80代の男性が、バスでショッピングモールへ行き、勢いで買ってしまったそうです。 今まで何頭もハスキーを飼育していたとはいえ、「後先考えずに迎えるのはどうなんだろう」 と正直思います。そして、簡単に売ってしまう側にも大きな問題がある のではないでしょうか。 飼育環境は決して良いとは言えませんでした。 • 外飼い• 何度も脱走経験あり• 近隣からの苦情も発生 さらに、外飼いだった子が 室内で生活することへのハードル もありました。   いつも元気。去勢手術後のエリザベスカラー姿。   寒ければ寒いほど元気!   ブラジルのみなさーん   ムー、家の中で暴れる! 初日は、家の中に入れると ベビーゲートを壊すほどの暴れっぷり。 こういう場合は、「たっぷり運動 → 室内へ」 をひたすら繰り返し、「ご飯を食べて、ゆっくり寝よう」という流れを作っていきます。 このプロセスには 時間がかかります。強制的に抑え込む方法もありますが、それは 「その場しのぎ」 にしかなりません。犬が我慢し続ければ、いつか限界が来ます。 そして、もっと強い恐怖や圧を与えないと、言うことを聞かなくなるでしょう。私は、犬との関係を大切にする方法を選びます。   美しい   可愛い。可愛いすぎる。シベリアンハスキーが人気なのわかります。...が、本当に暑さに弱い。日本の夏大丈夫なの?   食は細いのですが、このラム缶はお気に入り♪   ムー、ついにトライアルへ! 今では運動の時間を少し減らしても、家の中で落ち着いて過ごせるようになってきました。  そして、4月頭からトライアルへ!長和町より雪が多い地域ですが、雪が大好きなムーにはピッタリの環境。 ムー、幸せになってね。  ...
プードルのプーちゃんの物語

プードルのプーちゃんの物語

プーちゃんは、飼い主さんが亡くなられて、親族によって保健所に持ち込まれました。 その際、「噛み癖がある」と言われていましたが、保健所では特に問題なく過ごしていたそうです。 その後、保護犬の譲渡活動を始めた友人たちがプーちゃんを引き出しましたが、強く噛み付くようになり、JAZZY DOG LIFEでお世話を引き継ぐことになりました。   犬は環境(人・場所など)が変われば行動も変わる。 これはトレーニングの際によくお伝えしていることですが、プーちゃんはあまりにも変わりすぎて思わず笑ってしまうほど。見た目は平気そうでも、新しい環境に順応するために必死に頑張っていたのだと思います。 そして、とても賢い。 譲渡会では噛み付く素振りも見せず、来場者に愛想を振りまき、見事新しいご家族のもとへ。もちろん、里親様もプーちゃんをよく観察し、どんな状況が苦手なのかを理解したうえで、噛む経験を積まないような生活環境を整えてくださっています。 プーちゃんを温かく迎えてくださった里親様には、心から感謝しています。   譲渡会   里親様と譲渡会後に公園でお散歩甘え上手だなぁ笑   私は抱っこするのに数ヶ月かかりましたがトライアル初日にすんなり!甘え上手すぎ笑   一見可愛い写真ですが40kgのシェパード、ブラックちゃんが愛用しているボールがお気に入りのプーちゃん。顎の力鍛えなくていいよー笑   小さくてもイヌ!走るの大好き。   これも大型犬用のおもちゃなんだよ、プーちゃん   人とコミュニティケーションをとるのは大好き   基本甘えん坊。   プードルは被毛が伸び続けるので、ブラッシング、シャンプー、カット、ブロウをこまめに行わなければなりません。 収容された時もとても綺麗だったプーちゃん。トリミングサロンは、「知ってるわよ」という感じで、お利口さんなんです。もちろんトリマーさんがプーちゃんを見ながら、苦手な部分は優しく声をかけながらゆっくりと行なってくださっています。 理解のあるトリマーさんにも感謝。   森の別荘地🌳優しいパパとママのおかげでプーちゃんの新生活は順調のようです!    
ワイルドすぎる引越し!

ワイルドすぎる引越し!

2月の初め、雪が降る中での引越し。 うちの主人は変なところでケチるんです。 「引越し屋はリーダー以外プロじゃないから、お金払いたくない」……バイト経験があるからって、全部自分でやろうとするのはどうなの?(笑) とはいえ、空き家バンクで購入した家なので、とりあえず必要なものだけ運び、新生活をスタートしました。   夜逃げみたいな引越し   家の中が暖かい!! みんながぬくぬくしていて、その姿が何とも愛らしい。 でも、前の家に戻ると……(極寒)ちょっと荷物を取りに行くだけでも寒すぎる。外より寒い。「人が住まなくなると、こんなにも冷えるものなのか……」家もまるで生き物のようです。   標高700mから1000mへ    朝日も気持ちいい   レスキュー活動も続いています。   コラムをお休みしていた間に、トイプードルとシベリアンハスキーのレスキュー がありました。 どちらも保健所に持ち込まれた 飼育放棄 の子たちです。 日本では、数千円払えば 保健所に持ち込んで飼育放棄ができてしまう という現実があります。 ただし、対応は地域によってさまざまです。 • 「殺処分しますよ!」と持ち込みを思いとどまらせる地域• 「ご自身で何とかしてください」と突き放す地域(結果として山や道端に捨てられることも……)•   譲渡活動に力を入れている保健所や愛護センターもある 私も全国すべての状況を把握しているわけではありませんが、地域ごとの対応に大きな差を感じます。       施設が完成し、新しい環境での生活がスタートしました。 これからも、犬たちの自由と福祉を大切にしながら、レスキュー活動と活動を持続可能にするための事業、株式会社JAZZY DOGも続けていきます。 JAZZY DOG...
お久しぶりです!ついに施設が完成しました!!

お久しぶりです!ついに施設が完成しました!!

@NORIAKI HANAOKA 皆さま、お久しぶりです。前回、活動理念について熱く語ってから、気づけば3ヶ月が経っていました。 そしてついにーー 1月末、施設の引き渡しが完了しました! 3年と35日。長い歳月をかけて、長野県小県郡長和町に 犬たちのための理想的なシェルター が誕生しました。 このシェルターでは、犬たちの自由と福祉を最優先に考え、「本来の行動がとれる自由」 を大切にしています。     施設の特徴 ☑︎広大なドッグラン ー たっぷり走れる広いスペース ☑︎屋内運動場 ー 天候に関係なく運動できる ☑︎床暖房完備 ー 冬でも快適に過ごせる ☑︎犬が自ら入れるシャワー室 ー ストレスなく体を清潔に保て ☑施設と住居が一体化 ー 24時間体制で犬たちを管理。   玄関は二重扉で安全を確保。   屋内運動スペース。天井からの光がとても気持ちいい。   屋内運動スペースからシェルター入り口。   離隔室。感染症対策もバッチリ。   シェルターも二重扉。   シャンプー室。犬が自らシンクに入れる設計に。   こちらは個室4部屋大部屋2部屋離隔室1部屋シャンプールームスタッフルーム倉庫  ...
犬の避難所

犬の避難所

現在一緒に暮らす5頭のうち3頭は、1月1日に起きた能登半島地震で被災された方々の大切な愛犬たちです。 この大きな地震で、多くの方が不安な日々を過ごされている中、飼い主さんたちが愛犬を手放さず、また一緒に暮らせることを希望にこの困難を乗り越えてほしいという願いから、「犬の避難所」を開設しました。 同行避難や避難所生活が難しいケースも多いため、こうした取り組みを災害時の支援策として当たり前のものにしていきたいと思っています。 また、生体販売をする業者は本来、その命が全うするまでのアフターケアを行うべき。しかし、現状は売ったら売りっぱなしがほとんどです。この活動が、そうした生体販売の在り方を見直すきっかけにもなればと願っています。     「犬の避難所」お預かり中の3頭。 毎日たっぷりお散歩や運動をして過ごしています。元気な姿を発信することは支援してくださる方々へのお礼だと思っています。 ”ブラック”と松本城   ”リーオ” ハイシニアですが暑い夏を乗り越えました。元気な姿でお家に帰って欲しい。毎日それだけを願ってお世話をしています。   ”セン吉” 田舎風景がよく似合う   東屋で涼む”ブラック”   ”リーオ” 名前を呼ぶと良いお顔   ”ブラック” 持病があり毎月受診しています。病院近くの空が近くて気持ちいい公園。 ”セン吉” 人に触られる事が苦手ですが、甘えてくるように。 ”セン吉” 秋は山散歩 ”セン吉” いつも笑顔♪ 犬達はいつだって前を向いて生きてます。かっこいい生き方。  
山買っちゃいました。

山買っちゃいました。

保護犬を迎え、犬について勉強を始め、保護犬レスキュー・譲渡活動から3年後の2021年12月30日、長野県小県郡長和町...こけん群?しょうけん群?... 何て読むかも分からない、縁もゆかりもないところに山買っちゃいました。   仮住まいのボロボロのボロ屋。80万円を50万円に値切って購入!   保護犬達とのワイルドライフ 移住するまでの1年間は、なんとなく頭の中にあった計画をきちんと言葉にして書類にするところからスタート。 保護犬活動をしていくと、犬にまつわるさまざまな問題は人間の身勝手さが原因で起きている「人災」だということがよく分かりました。そこで、「大切な命を放棄しない・させない社会を作る」 というミッションを掲げました。殺処分ゼロだけでなく、そもそも犬を放棄させない「放棄ゼロ」の社会を目指したいと。 大切な犬の命を放棄しない社会を作るために、まずは犬について正しい知識を学ぶことが重要だと考えています。しつけとは痛みや恐怖を与えていう事を聞かせるのではなく、まずは犬の本能的な欲求を満たし、安心できる相手になるよう関係を築くことが必要。良好な関係が築けていたら命がけで守ることを選択するはずです。   保護犬活動はビジネスにしたくなかった 趣味や自己満足で終わらせたくない保護犬活動。でも、ビジネスにする気はありませんでした。 保健所から引き取り手のない犬をレスキューし、新しい家族へとつなげるには、医療費、食費、交通費など、たくさんの経費がかかります。お世話も楽しいばかりではありません。でも、これをビジネスにしてしまうと、保護する犬がいないと成り立たない仕組みになってしまいます。 また、小さくて若くて健康で新しい家族が見つかりやすい犬を多くレスキューし、それを「保護活動」と称して収益事業にするのは、問題と向き合うことからズレていると感じました。さらに、犬たちを悲劇のヒロインに仕立てて支援金を集める保護団体の在り方にも違和感を抱いていました。  そんな思いから、 『JAZZY DOG』 を立ち上げました。 収益事業を行う 株式会社 JAZZY DOG と、収益を目的としない 特定非営利活動法人 JAZZY DOG LIFE を設立。 株式会社では、超大型犬でも安心して遊べるドッグランや、犬のニーズに応えられるドッグホテルを運営。また、生体販売を行わず、犬に関する知識やフード、グッズなどの製品を提供することで、少しでも利益を生み出し、その利益を保護活動に還元する仕組みを作りました。これにより、自立した形で長期的な問題解決に取り組むことを目指しています。 もちろん最初からたくさんの利益は出ませんので、共感と理解を拡げていくと共にご支援していただくことも必要だと考えています。   移住して1年3ヶ月がたち、2024年4月17日、待ちに待った保護犬シェルター・ドッグホテル・住居の工事着工! この1年3か月はあっという間で長かった。2023年1月4日に長野県小県郡長和町へ引っ越し、借り住まいは古民家とは言えない、ボロボロのボロ家。狭くて、寒くて、朝起きると犬の水皿の中が氷になっているほど!!! 日照時間も短く、夜は真っ暗になり、犬の世話と進まない引っ越しの片づけであっという間に一日が終わり、この先大丈夫かなと不安になる日もありましたが、...
パートしながら子育てしている普通の主婦

パートしながら子育てしている普通の主婦

きっかけは二人の息子たちから「また犬と暮らしたい!」と何気ない会話で出た一言で 近所で開催されている犬の譲渡会へ足を運び家族に迎えたポインターという猟犬種のリンリンと暮らすことになってから。   譲渡会で猟犬に一目惚れ   犬の知識がなく、独身のころに飼い始めて子どもたちが幼い頃に9歳で亡くなってしまったチワワのチップと生活しかしたことがなかった私。 チップは噛みつくことがあり、訓練所に1か月間預けてトレーニングをお願いしたことがあったのですが、訓練士さんには噛みつかないけれどトレーニング後も私や家族、遊びに来た友人には相変わらず・・・亡くなる2日前も友人に嚙みつき・・・楽しい思い出よりも痛い思い出の方が多く犬と暮らすことはもうないだろうと思っていました。    リンリン譲渡会での出会い   当時息子たちは長男小学6年生、次男3年生。家計の為に子育てに無理のない場所、時間帯だけを考慮したパートタイムの仕事をしていた普通の主婦だったので、本当は犬を迎える余裕など無く、息子たちに譲渡会場で犬と触れあって満足してもらおう、というくらいの考えでした。 保護犬の事もほとんどわからない状態でしたので、譲渡会場にいる猟犬たちを見てこんなにカッコいい犬がいるの?とびっくりしました。私の一目惚れです。   インターネットでポインターと調べると一日中山を走り回るスタミナがあると書かれていたので、リンリンと毎日朝晩1時間以上のお散歩をしました。 リンリンは家の中ではほとんど動かないのに、一歩外へ出るとまるでワニのように地面を這いつくばってどこまででもグイグイ引っ張って歩くのでした。   リンリン お散歩が大変だったころ(ワニ)      鳥を見るとピタリと止まり片足を上げ尻尾をピーンと張り鳥をジーっと見ているリンリン。その立ち姿のカッコ良さといったら。 家族みんなすっかりリンリンの虜になっていました。   保護団体さんからは「脱走に注意してね」と言われていましたので、リードを手にグルグル巻いてとにかく逃がさないようにひたすら歩くお散歩を続けていましたが しばらくするとリンリンは夜になると咳き込むことがありました。 動物病院で診てもらい異常は見つからずホットしましたが、お散歩の引っ張りが原因かもしれないと引っ張り防止ハーネスという道具を教えてもらい使ってみました。始めは少し引っ張りが軽減された気もしましたが、日に日に引っ張るようになり茂みの中に頭を突っ込みマムシに噛まれてしまい緊急入院をしてしまうという事故が起きてしまい、散歩の引っ張りをどうにかしないといけないと本気で考えドッグトレーナー育成学校へ入学しました。     ドッグトレーナー養成学校で、愛犬と一緒にウキウキ スタディ   訓練所やドッグトレーナーにお願いしなかったのは、先代チップの経験があったから。 自分が扱えるようになりたいと強く思いましたし、 自分が知識をつけてきちんと犬を扱えるようになったら、譲渡会場にいた沢山の犬達の中からもう一頭家族にお迎えしたいなという気持ちも実はありました。   自ら学びたい!リンリンともっと仲良くなりたい!もう一頭迎えたい!という意欲で受けた授業は知識を吸収し成長を得ることができました。...
7頭の犬達と!

7頭の犬達と!

うちの子、ディーゴ & リンリン   犬たちと共に豊かな暮らしを送るために山を購入し、家族と移住を決意したのは2年半前のこと。 現在、私は7頭の大型犬と一緒に生活しています。   やんちゃで個性豊かな彼らとの暮らしはワイルドな面もありますが、その優れた身体能力、学習能力、愛情の深さに驚かされる日々を送っています。   アリス   ブラウ   そもそも犬が大好き!!というわけでもなかった私が、猟犬の美しさに魅了され、山を買って移住。そして今は犬の施設を建てようと奮闘中。 そんな全く想像もしていなかった巡り合いのストーリーと、保護犬たちとのワイルドライフを是非覗いてみてください。   セン吉   リーオ   ブラック   都会では見ることのできない生き生きとした保護犬たちの姿を見て、犬との生活に興味を持っていただける方が増えることを願っています。